脳のすごい機能と「バインディング問題」私たちの脳が作り出している私たちの(架空の)現実

 

 

 

私たちは、現実の世界が、本当に、そして言い換えれば、絶対的に存在していると思って生活しています。

 

これは、バーチャルなものだと思っている人は、あまりいないと思います。

 

 

 

しかし、それは、私たちの脳が、そのような現実を色々な情報を組み立てて、構築しているだけだということに過ぎないということです。

 

 

 

どういうことかというと、その認識には、私たちの脳の前頭葉の前頭前野と前頭運動野(運動をするときに使われる)という部位が処理を行ってそのような世界を認識しているからです。

 

 

 

五感から色々な、しかもバラバラな状態の情報をまず私たちは受け取ります。

 

それを、脳がそれを整理構築して、世界の現実が「在る」と認識しているからです。

 

 

 

ただ、現在の科学では、これが何故ちゃんと出来て、そのように認識し出来ているのかは完全にはわかっていません。

 

 

 

というのは、前頭葉がこの時間差のある色々な情報を瞬時に一つの情報として統合して認識できるということは、とても難しいことなので、簡単にいえば、すごいことだからです。

 

 

 

これは、「バインディング問題」として、神経科学の世界では、一つの難しい問題となっています。

 

 

 

このバインディング問題とは、

 

脳は、色々な部位で色々な処理を分担して、全体を一つの情報として、時間差を、ものともせず、統合させているのは何故か?ということです。

 

これができるので、現実に起こったことを、自分で認識し、捉えて判断や行動をさせるという働きを私たちはできるようになっているからです。

 

 

 

たとえば、バスケットボールをあなたがしているとします。

 

 

 

その時、味方からパスがあなたに向かって送られてきたとします。

 

 

 

するうと、あなたは、ボールが自分に向かって飛んでくる様子(視覚)キャッチする感覚(触覚)キャッチした時の音(聴覚)ボールの匂い(嗅覚)などを瞬時にして、脳の色々な部位を総動員して働かせ、しかも時間差をなく統合した情報として、処理しているのです。

 

時間差のあるこれらのことが、何故、瞬時にして統合してできるのかが、バインディング問題と呼ばれています。

 

 

 

そのあと、自分がドリブルをするべきか、パスを、するべきか、シュートにそのまま行くべきかなどを、また五感(この場合は、味覚は使っていないかもしれませんが)を使って、また瞬時に時間差をものともせず統合して現実として捉えて行動するわけです。

 

 

 

このものすごい脳の働きによって、あなたの現実が作られているというわけでした。^ー^